アーサー・ペンドラゴン(プロトタイプ)PUに惨敗した………
掴み取れるかもしれないと夢見たものは、全て幻想かもしれない。
幾度となく挑戦を続けたとしても、打ち倒すことは叶わないかもしれない。
それでも、構わないのかと誰かが聞いてきた。
ぼくはそれにこう答えた。
1パーセントでも可能性があるのならば、逃げるわけにはいかない、と。
愚かで、可能性を潰す行為で、全く自分を惨めに追い込むかもしれない。
それでもいいと、ぼくは歩みを進め、数少ない対価を支払って憧れに手を伸ばした。
これは60回、たった60回の小さな戦い。しかし、ぼくにとっては大きな戦い。
それに最後まで果敢に挑み続けたぼくの軌跡だ。
はじめのうちは、最上の成果が得られなくとも心が踊った。
いくつもの成果が上がって、運が巡ってきたのではないかと期待に胸が膨れた。
きっと今日、神様がぼくに彼を連れてきてくれる日なのだと心の底から思ったけど。
だが、何度も繰り返すうちに、すぐにそれが錯覚だと気づいた。
胸に満ちていた暖かい感情は、瞬くうちに溶解して消えてなくなっていた。
代わりに、空虚さがぼくの心を支配していた。
それでも、何も残らなくなんかない、必ず勝つのだとぼくは挫けず立ち向かった。
そして、気づけば最後の1回。
これで全ての命運が決まる。
そう思うと自然と指が震えた。
大丈夫。必ず願いは叶う。必ずだ。
絞り出すように自分を励まして、どうにか怯える気持ちを押さえつけた。
そして、ゆっくりと引き金を引く。
さぁ、来るんだ、でてくるんだ。目を閉じて、そう優しく心の中で祈り続けた。
すると、音が聞こえはじめた。見たことのない誰かが現われ出でた音が。
まだ会ったことのない君がやってきた爽やかな光の音が。
あぁ、ようやく…ようやく来てくれたんだね。
ずっと会いたかったんだ。
きてくれて、ありがとう、本当に、ありがとう。
これからよろしく頼むよ。
アーサー。
というわけで、無事にアーサー王を手に入れました。
金髪白人のイケメンだと聞いていましたが、思ったより色黒ですね。
髪も白くなってしまっていますが、ストレスでしょうか?
それとも霧に閉ざされたイギリスと違い、日の光が強い日本の気候で色素が抜けたのかな?
クラスも何とセイバーではなく、アーチャー。
アーサー王がアーチャークラスになるのは去年の夏以来ですね。
もしや、今回の王も泳がれるのか?運営はついに男の水着も実装してくれるのか。
再臨を進めていけば、どんどん脱いでくれるのだろうか。
今から楽しみで仕方がないです。
素材は大騎士勲章が必要だと聞きましたが、話がカルデアには使う者がほとんどおりませんからな。
すぐに最終再臨まで辿り着いて見せましょうぞ。
ふふふ。ふふふ。ふふふふふふふ。
世の中はクソだ。